遺伝疾患の分類のひとつに「単一遺伝子疾患」があります。メンデルの法則で有名な学者の名前から「メンデル遺伝病」と呼ばれることもある疾患です。人の体は約2万数千個の遺伝子で作られていますが、その中の1つの遺伝子に異常をきたしたため、発症する疾患とされています。単一遺伝子疾患はさらに「常染色体優性遺伝病」「常染色体劣性遺伝病」「X連鎖遺伝病」の主な3つの形式に分けられています。

常染色体優性遺伝病の形式では、軟骨無形成症やアペルト症候群、クルーゾン症候群、マルファン症候群、ハンチントン舞踏病、結節性硬化症、尋常性魚鱗癬、網膜色素変性症、筋緊張性ジストロフィーなどの病気が起こる可能性があります。また、常染色体劣性遺伝病で挙げられる主な病気は、21水酸化酵素欠損症や骨形成不全症、異染性ロイコジストロフィー、福山型筋ジストロフィー、アデノシンジアミナーゼ欠損症などです。さらに、X連鎖遺伝病ではデュシャンヌ型筋ジストロフィーや血友病、副腎白質ジストロフィーといった病気があります。

これら3つの形式の単一遺伝疾患は、父親と母親、両方から受け継いだ遺伝子によって起こる疾患である場合と、放射線や原因不明の理由などで遺伝子が突然変異したことによる疾患による場合があります。このように親に異常があり、それが子供に伝わるケースもありますが、親が正常なのに遺伝子に突然変異が起こったことで生じてしまう遺伝病もあります。